レジェン度:♾️
2016年7月6日、S県にある某パチンコ店に今後永久に語り継がれる1人の男が現れた。通称「牙狼ハンマーおじさん」である。
パチンコ、スロットを嗜む者なら誰でも一度は「ぼったくりやがって」や「この台ぶっ壊してやろうか」等と不満を持ったことがあるだろう。だが思いは思いのままで実際に行動に移すのは非常に難しいのが現実である。せいぜいよくやっても台パン程度だろう。
店側としても客側のマイナスに対し「まぁ台パンされるくらいかな」程度の事くらいしか考えていない。ようは店側は客を完全に舐め腐っているのである。しかしこのS県のパチ屋はこの男の事を甘く見過ぎたのだ。
そしてその時は突然訪れる。店側がようやく「この男…!しまった!」と気づいた時にはもう時すでに遅し、牙狼ハンマーおじさんはその名の通りハンマーを持ち、店側に対し破壊という名の復讐を開始したのだ。
この男の武器は「ハンマー」「刃物」、そして何にも屈しない強い「信念」である。そんな強い信念を持った男を簡単に止められるわけもなく、店員の「刃物持ってるんで危ないんで下がってくださーい!」の声も牙狼ハンマーおじさんの「わしの金が店長のフェラーリに変わっとるんや!」の声にあっさりと掻き消された。
もちろん店内に客も居たわけであるが本気で迷惑がっていた客が果たして何人居たのだろうか?むしろ迷惑よりもスカッとした人の方が多いのではないだろうか?
復讐とはいえ破壊行為を行った牙狼ハンマーおじさんは警察に連行された。その連行されていく後ろ姿に対し、警察車両が現場を出て見えなくなるまで涙を流しながら深々と頭を下げ続けた者が何人も居たという。
こうして牙狼ハンマーおじさんは散々金を吸われまくった弱者達の『代弁者』、そして『英雄』となったのである。
あの日から10年、今でも7月6日が近くなると牙狼ハンマーおじさんが駐車していた場所にひっそりと小さな白い花が咲くという。誰にも気づかれないような場所らしいが一輪の花が蕾を開く。
牙狼ハンマーおじさんを英雄と崇める者たちの間ではその花の事を『魔戒ノ花』と呼んでいるのだ。
202X年某月 極秘